結論から言うと、地震の備えをこれから始めるなら「1人用の防災リュック(セット品)+長期保存水+携帯トイレ」の3点セットから買うのが最短ルートです。全部そろえても1万5,000円前後。ここを押さえておけば、残りは食料を少しずつ足していくだけで形になります。
福岡は「地震が少ない土地」というイメージを持たれがちですが、2005年の福岡県西方沖地震では福岡市内で最大震度6弱を観測しました。市街地の直下には警固(けご)断層帯が走っていて、政府の地震調査研究推進本部の長期評価でも、国内の活断層の中では発生確率が高いグループに分類されています。つまり「うちは大丈夫」が一番あぶない。
とはいえ、防災グッズ売り場に行くと商品数が多すぎて、結局なにも買わずに帰ってしまう人がとても多いんです。ここでは、防災グッズ選びの基準を5つに整理したうえで、カテゴリ別に8アイテムを比較していきます。初めて備える方、コスパ重視の方、マンション住まいで収納が少ない方まで、それぞれの正解が見つかる内容にしました。最後には3日分・7日分の備蓄リストと、迷ったときの本命も置いています。
この記事でわかること
・防災グッズを選ぶときの5つのチェックポイント
・価格帯別のおすすめ商品8選(比較表つき)
・水と食料の「3日分/7日分」具体的な備蓄リスト
・最初の1個に選ぶべき「迷ったらコレ」
地震の備えで防災グッズを選ぶ5つのポイント
まずは判断の軸から。ここを決めておくと、売り場でもネットでも迷いにくくなります。
1. 「0次・1次・2次」のどれを買うのかを決める
防災用品は目的で3つに分かれます。
- 0次の備え…いつも持ち歩くポーチ。外出中に被災したときの数時間をしのぐもの
- 1次の備え…避難時に持ち出すリュック。目安は1〜3日分
- 2次の備え…自宅にストックする水・食料。在宅避難用で最低3日、できれば7日分
意外と見落としがちなのが、この3つを1つのリュックに詰め込もうとして失敗するパターン。リュックが15kg超えになって、実際には持ち出せません。役割を分けるのが先です。
2. 水は「1人1日3L」で計算する
飲料水と調理用を合わせた国の目安が1人1日3L。4人家族で3日分なら36L、7日分なら84Lになります。2Lペットボトル6本入りのケースが12Lなので、4人家族の7日分は7ケース。正直、置き場所を先に決めないと買ってから途方に暮れます。
保存水は賞味期限5年・7年・10年タイプがあり、価格は5年もので2Lケース1,500円前後、10年ものだと3,000円台まで上がります。ローリングストック(普段使いしながら買い足す方式)ができる家庭なら、無理に10年ものを選ばなくても大丈夫。
3. リュックは「重さ」と「防水性」で選ぶ
1次持ち出し用リュックの適正重量は、体重の15〜20%以内。体重50kgの女性なら7〜10kgが上限です。セット品を買うときは、中身の総重量が明記されているかを必ず確認してください。7kg前後にまとまっているものが扱いやすいです。
それと、リュック本体の生地。避難は雨の中かもしれません。ターポリン素材や撥水加工つきを選ぶと安心度が違います。実際に水をかけて試したところ、ナイロン無加工のものは数分で中まで湿ってしまいました。
4. 電源は「容量(Wh)」と「出力(W)」の2つを見る
ポータブル電源の数字は2種類あります。容量(Wh)は貯められる電気の量、出力(W)は同時に使える家電のパワー。スマホ充電とLEDライト程度なら300Wh前後で3〜4日もちますが、電気ケトルや扇風機を動かしたいなら定格出力500W以上が必要です。
ちなみに福岡は夏の湿度が高く、停電時にサーキュレーターが1台動くかどうかで体感がまるで変わります。予算に余裕があるなら容量500Wh以上を検討する価値あり。
5. トイレは「回数」で足りているか確認する
ここが一番軽視されがち。断水すると水洗トイレは使えません。1人1日5回として、4人家族の3日分なら60回分が必要です。20回分の商品を1つ買って安心しているケースが本当に多いので、購入前に回数を数えてください。
買う前に必ず確認したい注意点
マンションの高層階では、停電でエレベーターと給水ポンプが止まると「上下階の移動も水も断たれる」状況になります。戸建てより在宅避難の備蓄量を多めに(7日分推奨)見積もってください。また、非常食は必ず一度食べてみること。口に合わないものを大量に買うと、災害時に本当に食べられません。
地震の備えにおすすめの防災グッズ8選
ここからは実際の商品カテゴリ別に。価格帯と「どんな人向けか」を添えていきます。
【まずこれ1つ】1人用の防災セットリュック
何から買えばいいか分からない人の答えがこれ。ライト、ラジオ、簡易トイレ、アルミブランケット、給水袋など30〜40点が最初から入っていて、1つずつ買いそろえるより結果的に安く済みます。価格帯は1人用で8,000〜15,000円。
選ぶなら、中身が個別包装されていて出し入れしやすいタイプ。口コミを見ると「安いセットは中身がぎゅうぎゅうで、一度開けたら閉まらない」という声がちらほら見られます。防水リュックを採用したモデルなら数千円の差で満足度がかなり上がります。
初めて防災グッズをそろえる方、一人暮らしの方に向いています。
レビュー件数が多い商品ほど中身の写真が豊富です。楽天の商品ページで実際の口コミと収納状態をチェックしてみてください。
【備蓄の土台】5年保存の長期保存水
備蓄の中で一番優先度が高いのが水。人は水なしで3日ももちません。5年保存タイプの2L×6本ケースが1,500〜2,000円前後で、コスパを考えるとここが定番ラインです。
実際に試したところ、加熱殺菌された保存水は普通のミネラルウォーターよりわずかに味が薄く感じます。ただ調理に使う分には差はほぼありません。500mlタイプも数本混ぜておくと、持ち出し用や口をつけて飲むときに便利。
収納場所が確保できて、まとめ買いに抵抗がない家庭向けです。
ケース買いは送料無料ラインを超えやすいので、まとめて注文するほうが1本あたりの単価が下がります。
【食べやすさ重視】アルファ米・5年保存の非常食セット
非常食の主食枠。お湯なら15分、水でも60分で食べられるアルファ米は、備蓄食の中でも扱いやすさが頭ひとつ抜けています。尾西食品の12種類セットあたりが定番で、3,500〜5,000円ほど。
正直に言うと、白飯だけのセットは飽きます。五目ごはん、わかめごはん、ドライカレーなど味つきが混ざっているセットを選んだほうが、実際の避難生活では助かります。アレルギー対応(特定原材料27品目不使用)を明記している商品も増えているので、小さいお子さんがいる家庭は確認を。
お湯を沸かす手段がある家庭、味に妥協したくない方におすすめ。
賞味期限の残り年数は購入時期で変わります。商品ページの「製造からの年数」表記を見ておくと安心です。
【停電対策の本命】ポータブル電源 300〜700Wh
スマホが使えるかどうかは、災害時の安心感を大きく左右します。家族4人がスマホをフル充電しても、300Whあれば20回以上いけます。価格帯は300Whクラスで3万円前後、500〜700Whクラスで5〜8万円。
安全性で選ぶならリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)電池を採用したモデル。メーカー公表値でサイクル寿命3,000回以上とされていて、10年単位で使えます。デメリットは重さで、500Whクラスだと6〜8kg。持ち出し用ではなく在宅避難用と割り切るのが正解です。
在宅避難を想定している方、キャンプや車中泊にも使いたい方に。
セール時に1万円以上値下がりすることがある商品です。気になる方は楽天の商品ページでレビューと価格推移もチェックしてみてください。
【情報と明かり】手回し充電ラジオライト
電池切れの不安がない多機能ラジオ。手回し・ソーラー・USBの3wayで充電でき、LEDライトとスマホ充電、サイレン機能まで付いて3,000〜5,000円台。
ただ、手回しでのスマホ充電は正直かなり効率が悪いです。1分回して通話数十秒ぶん、というレベル。あくまで「最後の手段」と考えて、メインの充電はポータブル電源かモバイルバッテリーに任せてください。ラジオとしての価値、特にワイドFMに対応しているかどうかで選ぶといいです。
停電時に地域の情報を確実に取りたい方向け。
【意外と最重要】携帯トイレ・簡易トイレ 50回分以上
SNSでも被災経験者が口をそろえて「一番困ったのはトイレ」と発信しているアイテム。凝固剤で固めるタイプが主流で、50回分で3,000〜4,000円あたりが相場です。
選ぶポイントは3つ。凝固時間が短いもの(1分以内)、防臭袋が付属しているもの、そして保存期間が長いもの(10年タイプあり)。安い商品は防臭袋が別売りになっていることがあり、そこで結局追加出費になります。
マンション住まいの方、家族が多い家庭は多めの回数を。
口コミ1,000件を超えるロングセラー商品も複数あります。レビューで凝固性能の評価を確認してみてください。
【温かい食事を守る】カセットコンロとガスボンベ
停電・ガス停止時に火を使える手段。イワタニのカセットフーが定番で本体4,000〜7,000円、ボンベは3本セットで500円前後です。
備蓄の目安は、1本で約60分の使用として1人あたり週6本。4人家族の1週間なら24本ほど必要になります。ボンベにも使用期限(製造から約7年)があるので、鍋料理で普段から消費しながら回すのが賢いやり方。
在宅避難を前提にしている家庭、温かいものを食べたい方に。
【毎日持ち歩く】0次防災ポーチ
通勤中や買い物中に被災したときのための小さな備え。モバイルバッテリー、携帯トイレ1回分、常備薬、ホイッスル、圧縮タオル、現金小銭あたりを、化粧ポーチサイズにまとめます。既製品なら2,000〜3,500円ほど。
正直、見た目は地味です。でも実際にバッグに入れてみると、思っていたより邪魔にならない。女性向けに生理用品や折りたたみスリッパが入ったセットもあり、こちらは自作するより手っ取り早いです。
外出時間が長い方、小さなお子さんの送り迎えがある方に。
防災グッズ比較表|価格帯と優先度が一目でわかる
| カテゴリ | 価格帯 | 特徴 | 優先度 |
|---|---|---|---|
| 防災セットリュック | 8,000〜15,000円 | 30〜40点が一括でそろう | ★★★ |
| 長期保存水(5年) | 1,500〜2,000円/12L | 1人1日3Lが計算基準 | ★★★ |
| 簡易トイレ 50回分 | 3,000〜4,000円 | 防臭袋つきを選ぶ | ★★★ |
| アルファ米セット | 3,500〜5,000円 | 水でも調理可・5年保存 | ★★☆ |
| カセットコンロ+ボンベ | 4,000〜7,000円 | 1人週6本が目安 | ★★☆ |
| 手回しラジオライト | 3,000〜5,000円 | ワイドFM対応が条件 | ★★☆ |
| 0次防災ポーチ | 2,000〜3,500円 | 外出時の数時間をしのぐ | ★★☆ |
| ポータブル電源 | 30,000〜80,000円 | 在宅避難の快適さが激変 | ★☆☆ |
3日分・7日分の備蓄リスト
4人家族を想定した目安です。まずは3日分をそろえて、余裕が出たら7日分へ広げていく流れが現実的。
4人家族の備蓄目安(3日分/7日分)
・水:36L/84L(2Lケース3個/7個)
・主食:36食/84食(アルファ米・パックごはん・乾麺)
・おかず缶詰・レトルト:24個/56個
・カセットボンベ:4本/24本
・簡易トイレ:60回分/140回分
・乾電池(単3・単4):各16本/各24本
・ウェットティッシュ:3パック/6パック
・常備薬・生理用品:1か月分を常にストック
ポイントは、缶詰やレトルトを「特別な非常食」で固めないこと。普段から食べているサバ缶やカレー、そうめんを1〜2箱多めに置いておくだけでも立派な備蓄です。福岡は台風でも停電・断水が起きやすい地域なので、夏前の見直しを習慣にしておくと年1回のチェックが自然に回ります。
迷ったらコレ|最初の1個は防災セットリュック
用途別に整理すると、こうなります。
- 何も持っていない人…防災セットリュック(1人用・防水タイプ)
- 予算5,000円まで…長期保存水+簡易トイレ50回分
- 在宅避難を重視…ポータブル電源+カセットコンロ
- 外出が多い人…0次防災ポーチから
- 家族に高齢者や子どもがいる…アルファ米の味つきセットを厚めに
そのうえで個人的に推したいのは、やはり1人用の防災セットリュックです。理由はシンプルで、必要なものを自分で選ぶ手間が消えるから。防災グッズ選びの最大の敵は「面倒くさくて後回しにすること」で、セット品はそのハードルを一気に下げてくれます。届いた日に玄関に置くだけで、備えのスタートラインに立てます。
1つ持ったら、あとは水とトイレを買い足すだけ。そこまで行けば、3日分の備えはほぼ完成です。
レビュー件数が多いモデルほど、実際の使用感や中身の質がわかります。気になる方は楽天の商品ページで口コミもチェックしてみてください。防災用品は災害発生後に一気に品薄になるので、動くなら平時のうちに。



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