ホームに立っていると、急行が目の前をすーっと通過していきます。東林間駅は小田急江ノ島線の各駅停車しか停まらない駅。物件サイトで見つけて「家賃が安い」と気になったものの、この通過していく急行を見て一瞬ためらう人は少なくないはずです。
ただ、実際に住んでいる人の話を聞くと、評価がびっくりするほど高い。理由はシンプルで、隣の駅が相模大野と中央林間だからなんです。この2駅の存在が、東林間という街の性格をまるごと決めていると言っていいくらい。
結論から言うと、東林間駅は「相模大野・町田エリアに通勤通学するか、渋谷方面に座って通いたい人」にとって、家賃と利便性のバランスがかなり良い街です。この先では、通勤時間の実測感覚、家賃相場、買い物環境、治安と子育て、そして正直なデメリットまで7つの視点で整理していきます。はじめて神奈川県内で部屋探しをする方、家賃を抑えつつ都心に通いたい方に読んでもらいたい内容です。
東林間駅とは?3行でわかる街の性格
場所と路線の基本情報
東林間駅は神奈川県相模原市南区にある小田急江ノ島線の駅です。江ノ島線は相模大野を起点に藤沢・片瀬江ノ島へ向かう路線で、東林間は相模大野からちょうど1駅目。所要時間はわずか2分ほど。
ホームは2面2線のシンプルな構造で、停車するのは各駅停車のみ。駅の規模としては大きくありませんが、その分ラッシュ時でもホームが人であふれかえるような混乱はありません。改札を出れば数十秒で街に出られる、この気軽さは毎日の積み重ねで効いてきます。
相模原市南区という立地
相模原市は人口約72万人の政令指定都市で、南区はその中でも住宅地としての性格が強いエリア。東京都町田市と隣接していて、生活圏は事実上「町田・相模大野」に組み込まれています。住所は神奈川県だけれど、日常の買い物は町田、という人が本当に多い。
地形は台地の上で、駅周辺はほぼ平坦。自転車移動がストレスなくできる地形は、坂の多い横浜方面と比べたときの地味な優位点です。
こんな人に向いている街
- 相模大野・町田・大和が勤務先または通学先の人
- 渋谷方面に通うけれど、満員電車で立ちっぱなしは避けたい人
- 家賃を月5,000〜10,000円単位で抑えたい一人暮らし・DINKS
- 大型商業施設は「電車で1駅」で十分と割り切れる人
逆に、駅前ですべて完結させたい人や、急行停車駅にこだわる人にはあまり刺さらないと思います。
東林間駅の交通アクセス|新宿・渋谷・横浜まで何分?
新宿方面は「相模大野で乗り換え」が基本
東林間から新宿へ向かう場合、まず各停で相模大野へ2分。そこで快速急行または急行に乗り換えて、新宿までおよそ35分前後。乗り換え時間を含めた実測感覚でドアtoドア45分ほどを見ておけば間違いありません。
ポイントは相模大野が始発列車の設定もある駅だということ。時間帯によっては相模大野から座れることもあります。ラッシュのピークは当然厳しいけれど、7時前や9時以降なら体感はかなり変わります。
渋谷方面は中央林間から田園都市線という裏技
個人的に推したいのがこちら。東林間の隣、中央林間は東急田園都市線の始発駅です。東林間から中央林間まで各停で約2分、そこから田園都市線に乗り換えれば渋谷まで約35分。合計で45分前後ですが、何より始発なので座れる確率が高い。
朝の田園都市線といえば混雑で有名な路線ですが、始発駅から乗るのと途中駅から乗るのとでは通勤の疲労感がまったく違います。渋谷・表参道・二子玉川あたりに通う人にとって、この「1駅ずらすだけで座れる」構造はかなり大きい。
横浜・藤沢・町田へのアクセス
- 町田:相模大野乗り換えで約8分。買い物も通院もここで完結
- 横浜:大和駅(約8分)で相鉄本線に乗り換え、約40〜45分
- 藤沢・江ノ島:江ノ島線をそのまま南下して約30分。夏場に海へ行くのが日常の延長になる
- 新百合ヶ丘・登戸:相模大野乗り換えで20〜30分圏
方角を選ばず動けるのが江ノ島線沿線の強み。休日に海にも都心にも出られる位置取りは、住んでみると想像以上に生活を豊かにしてくれます。
内見のときに必ずやってほしいこと
物件を見に行く日は、実際に通勤する時間帯と同じ時間に東林間駅から乗ってみてください。相模大野・中央林間のどちらで乗り換えるかで、体感の快適さがまるで違います。休日の昼間だけ見て決めると、朝の混雑を読み違えます。
駅までの足として自転車を確保しておくと強い
東林間は駅から徒歩10〜15分圏に手頃な物件が多く、そのエリアを狙うなら自転車があると生活の自由度が跳ね上がります。地形が平坦なので電動アシストでなくても十分。ただ、雨の日の装備だけは最初に用意しておいたほうがいいです。
傘さし運転は道路交通法違反で罰則の対象。リュックごと覆えるタイプのレインポンチョなら、通勤カバンを濡らさずに済みます。実際に使っている人の口コミを見ると「自転車から降りてそのまま歩けるのが楽」という声が目立ちます。
自転車通勤のレイングッズ
サイズやカラーバリエーションは商品ページで確認してみてください。
東林間駅の家賃相場は?隣駅と比べてどれくらい安い
間取り別の目安
各種賃貸ポータルの掲載データを見ると、東林間駅徒歩10分圏のおおよその相場はこのあたりです。
- ワンルーム・1K:約5.5〜6.5万円
- 1LDK・2DK:約8〜9.5万円
- 2LDK・3DK:約10〜12万円
- 3LDK以上:約12〜15万円
都内から引っ越してくる人の感覚だと「同じ家賃で1部屋増える」くらいのイメージ。築年数にこだわらなければ、1Kで5万円を切る物件もまだ見つかります。
相模大野・中央林間との価格差
ここが東林間の存在意義そのもの。急行停車駅である相模大野や、田園都市線が通る中央林間と比べると、同条件でおおむね月5,000〜10,000円ほど安い傾向があります。年間にすれば6〜12万円の差。
電車で2分の距離でこの差が出るのは、単純に「急行が停まらない」ことの価格反映です。で、実際どうかというと、相模大野で乗り換える生活に慣れてしまえば不便を感じる場面はそれほど多くありません。始発待ちのために相模大野で1本見送る、みたいな使い方もできますし。
物件の傾向とチェックポイント
駅周辺は戸建てと低層アパートが中心で、タワーマンションのような物件はほぼありません。ファミリー向けの分譲マンションは駅から少し離れたエリアに点在しています。
注意したいのは築古物件の割合。相場が安く見える物件の中には、1980〜90年代築でリフォームが最低限、というケースも混じっています。内見時は水回りの状態と、窓の建て付け、そして携帯の電波を必ず確認してください。相場の安さだけで飛びつくと、光熱費や快適性で結局損をします。
買い物と生活利便性のリアルなところ
駅前は「商店街が生きている」タイプ
東林間の駅前は、大型施設が一つドンとあるのではなく、個人商店とチェーン店が混ざった商店街が続いているタイプです。八百屋、パン屋、居酒屋、クリーニング、美容室。歩いていて楽しい種類の街並みなんです。
スーパーやドラッグストア、コンビニは徒歩圏に一通り揃っていて、日常の食料品と日用品はここで完結します。夜遅くまで開いている店もあるので、残業帰りに買い物ができないという心配はまずありません。
正直、駅前の雰囲気は「おしゃれ」ではないです。再開発された街のような整然とした華やかさはない。ただ、その分だけ物価が抑えめで、店の人と顔なじみになれる距離感がある。ここを退屈と取るか居心地がいいと取るかで、街の評価が分かれます。
相模大野・町田という強力な後ろ盾
大きな買い物は電車で2分の相模大野へ。駅直結の商業施設や再開発エリアがあり、食料品から衣料品、飲食店まで一通り揃います。さらに1駅先の町田まで行けば、百貨店やファッションビル、家電量販店、大型書店が集まる商圏です。
つまり東林間は、「駅前で日常、2駅で非日常」という二段構えで成立している街。この構造を理解しないまま「駅前に何もない」と判断すると評価を見誤ります。
買い出しを楽にする道具の話
とはいえ、相模大野や町田でまとめ買いをした帰り道は、荷物が重い。電車で2分とはいえ、駅から自宅まで徒歩10分あると牛乳2本と洗剤で腕が悲鳴を上げます。
折りたたみのショッピングキャリーは、こういう「電車+徒歩でまとめ買い」の生活スタイルととても相性がいいです。最近のモデルは重さ2〜3kg台で、階段でも持ち上げられる軽さ。使わないときは薄く畳んで玄関に立てておけます。実際に使ってみると、買い物の量そのものが変わって、スーパーに行く回数が週3回から週1回に減ったという声もよく聞きます。
買い出し用のキャリーカート
楽天の商品ページでは実際の購入者レビューも確認できます。
治安・子育て・住環境をチェック
治安の体感と、確認しておきたいこと
東林間駅周辺は住宅地としての性格が強く、繁華街特有の騒がしさはほとんどありません。駅前に飲み屋はあるものの規模は小さく、深夜まで人がたむろするような場所ではない。
実際に平日の夜21時ごろに駅から住宅街を歩いてみると、街灯の間隔は場所によってまちまちで、大通りから一本入ると急に暗くなる区画があります。女性の一人暮らしなら、内見のときに必ず夜の帰り道を歩いて確認してください。これは東林間に限った話ではありませんが、駅から近いほど安心とは限らないので。
神奈川県警は地域ごとの犯罪発生状況をウェブで公開しています。感覚ではなく数字で確認できるので、候補エリアが絞れたら一度目を通しておくと納得感が違います。
子育て環境と教育
相模原市は政令指定都市として子育て支援の制度が整っており、小児医療費助成や保育施設の整備も進んでいます。ただし助成の対象年齢や所得制限の条件は年度ごとに見直しが入るため、必ず相模原市の公式サイトで最新情報を確認してください。数年前の情報をまとめたブログを鵜呑みにすると、条件が変わっていることがあります。
駅の東西に小学校・中学校があり、通学距離は比較的短め。学習塾も駅前から相模大野にかけて選択肢が多く、中学受験を考える家庭でも通塾のハードルは低いほうです。
公園と、春の名物「さくら百華の道」
東林間から歩いていける相模が丘エリアには、約1.6kmにわたって60品種以上の桜が植えられた遊歩道があります。品種がバラバラなので、早咲きから遅咲きまで2月下旬から4月まで順番に咲いていく。ソメイヨシノ一斉開花とはまったく違う、長く楽しめるお花見スポットです。
もうひとつの名物が、例年8月に開催されるサンバのお祭り。駅前の商店街をパレードが練り歩く、東林間らしい少し変わったイベントです。開催日程は年によって変わるので、地元商店会の告知を確認してみてください。
災害への備えは自分でやっておく
東林間駅周辺は台地上にあり、河川氾濫のリスクは比較的低めとされています。ただ「比較的」であって、ゼロではありません。相模原市が公開している洪水・土砂災害ハザードマップで、候補物件の住所をピンポイントで確認するのが確実です。
ハザードマップは「駅周辺」ではなく「物件の住所」で見る
同じ東林間駅徒歩10分でも、台地の上と、境川に向かって下る低地とではリスクがまったく異なります。駅名で判断せず、必ず番地単位で確認してください。数十メートルの差で浸水想定が変わることは普通にあります。
防災用品については、引っ越しのタイミングでまとめて揃えるのがいちばん現実的。荷解きの流れで置き場所も決まるので、後回しにするより確実です。最近の防災セットは中身が実用的に見直されていて、3日分の水と食料、簡易トイレ、モバイルバッテリー、衛生用品が一つのリュックにまとまっているタイプが主流。価格は一人用で1万円前後が中心帯です。
一人暮らし向けの防災セット
気になる方は楽天の商品ページで、中身のリストとレビューもチェックしてみてください。
正直に言うと、東林間駅のデメリットもあります
1. 急行が停まらない
最大にして唯一といっていい弱点。各駅停車のみの停車なので、都心へ出るには必ず乗り換えが発生します。荷物が多い日や、体調が悪い日にはこれが地味に響く。
ただ、乗り換え先の相模大野は同一ホームでの乗り換えができる時間帯もあり、階段の上り下りが毎回必要というわけではありません。ここは実際に一度体験してみるのが早いです。
2. 駅前に大型商業施設がない
映画館もショッピングモールも家電量販店も、東林間駅前にはありません。休日に「なんとなく街をぶらつく」タイプの過ごし方をしたい人には物足りない。相模大野か町田に出る前提の街だと割り切れるかどうかです。
3. 線路や幹線道路沿いは音の問題がある
物件によっては電車の走行音が気になるケースがあります。各停しか停まらないとはいえ、通過列車は普通に走っていますし、始発は5時台から。
内見のときは窓を開けて、電車が通るタイミングを待ってみてください。それでも気になりそうなら、遮音効果のあるカーテンで体感はかなり変わります。1級遮光と防音を兼ねたタイプなら、冬の窓際の冷えも一緒に軽減できて、暖房費にも効いてきます。値段だけ見ると普通のカーテンより高く感じますが、数年使うものと考えれば十分に元は取れます。
遮音・遮光カーテン
サイズ展開が細かいので、採寸してから商品ページで確認するのが確実です。
4. 車がないと不便な場面もある
電車移動は充実していますが、大型家具の買い出しや郊外のホームセンターへ行くときは車があると便利。とはいえ駐車場代は月8,000〜15,000円程度が目安で、都内よりはずっと現実的な水準です。カーシェアのステーションも周辺に点在しているので、所有までは不要という判断も十分あり。
引っ越し前に用意しておくと後悔しないもの
東林間に決めたら、次は引っ越しの準備。相模原市は資源物と一般ごみの分別ルールが細かく設定されているので、荷解き後の段ボール処理も含めて計画しておくとスムーズです。
意外と見落としがちなのが、引っ越し業者に頼んでも段ボールが足りなくなるパターン。特に本と食器の多い人は、標準セットでは確実に足りません。あらかじめサイズ違いでまとめて買っておくと、当日バタバタせずに済みます。ガムテープと緩衝材がセットになったものなら、追加で買い足す手間も省けます。
引っ越し用の梱包セット
まとめ買いで送料無料になるショップも多いので、ぜひチェックしてみてください。
東林間で部屋を探すときのおすすめ手順
まず相模大野・中央林間の相場を先に調べてから、東林間を見てください。順番が逆だと「安い」の実感が湧きません。差額を年間コストに換算したうえで、乗り換え1回の手間と釣り合うかを判断するのがいちばん納得できる決め方です。
まとめ|東林間駅は「隣駅の強さ」で成立している街
- 立地:相模原市南区、小田急江ノ島線の各駅停車駅。相模大野・中央林間の隣という位置取りが最大の武器
- アクセス:新宿まで約45分、渋谷まで約45分。中央林間から田園都市線の始発に乗れば座って通勤できる
- 家賃:1Kで約5.5〜6.5万円、2LDKで約10〜12万円。隣の急行停車駅より月5,000〜10,000円安い
- 買い物:駅前商店街で日常は完結、大型の買い物は相模大野・町田で。二段構えの生活圏
- 治安・環境:住宅街で落ち着いた雰囲気。ただし夜道の明るさは物件ごとに要確認
- 子育て:相模原市の支援制度あり。条件は変わるので市の公式サイトで最新情報を
- デメリット:急行が停まらない、駅前に大型施設がない、線路沿いは音対策が必要
東林間は、派手さで人を惹きつける街ではありません。駅を降りた瞬間に「ここに住みたい」と思わせるタイプではない。ただ、住み始めて3か月経ったころにじわじわ良さがわかってくる街です。家賃を抑えながら都心にも海にもアクセスできて、日常の買い物は徒歩圏で済む。この地味な快適さを求めている人なら、候補から外すのはもったいないと思います。まずは休日と平日夜、両方の時間帯に一度歩いてみてください。



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