電気圧力鍋があれば、毎日の料理がもっとラクになる
「仕事から帰ってきて、手の込んだ料理を作る気力がない」「煮込み料理を作りたいけど、火加減を見ている時間がない」――そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。忙しい日々の中で、栄養バランスの取れたおいしい食事を用意するのは、想像以上に大変なことです。
電気圧力鍋は、そうした日々の料理の負担を大きく軽減してくれる調理家電です。材料を入れてボタンを押すだけで、煮込み料理やスープ、さらにはデザートまで作れるのが大きな魅力。しかし、「興味はあるけど使いこなせるか不安」「買ったものの、カレーしか作っていない」という声も少なくありません。
この記事では、電気圧力鍋を使った簡単レシピを10品厳選してご紹介します。初心者がやりがちな失敗とその対策、食材ごとの調理のコツまで、すぐに実践できる情報をまとめました。毎日の献立づくりにぜひ役立ててください。
電気圧力鍋の基本を押さえよう
電気圧力鍋とガス式圧力鍋の違い
電気圧力鍋は、電気の力で鍋内部を加圧・加熱する調理家電です。従来のガス式圧力鍋との大きな違いは、火加減の調整が一切不要という点にあります。ガス式は圧力がかかった後も火加減を自分で調整する必要がありますが、電気式はすべて自動で制御してくれます。
また、調理中にそばにいる必要がないため、「ほったらかし調理」が可能です。セットしたら洗濯物を干したり、子どもの相手をしたりと、時間を有効に使えるのが最大のメリットといえます。
基本的な使い方の流れ
電気圧力鍋の基本的な調理手順は、以下のとおりです。
- 材料を切って内鍋に入れる:調味料も一緒に加える
- フタをしっかり閉める:圧力弁の向きを確認する
- メニューや加圧時間を設定してスタート:ボタンを押すだけ
- 調理完了後、圧力が下がるのを待つ:自然減圧が基本
- フタを開けて盛り付ける
加圧時間と実際の調理時間は異なります
レシピに「加圧10分」と書かれていても、予熱(鍋内を加圧するまでの時間)に10〜15分、減圧に10〜20分ほどかかります。実際の総調理時間は30〜45分程度になることが多いので、逆算して調理を始めましょう。
調理前に確認しておきたいポイント
使い始める前に、以下の点を必ず確認してください。
- 内鍋のMAXラインを超えて材料や水を入れない
- 圧力弁やパッキンに汚れや劣化がないかチェックする
- カレーやシチューのルウなどとろみのある調味料は加圧後に加える
- 豆類など膨張しやすい食材は、内鍋の3分の1以下に抑える
初心者でも失敗しない10の簡単レシピ
レシピ1:定番の無水カレー
電気圧力鍋の代名詞ともいえるのが無水カレーです。水を一切加えず、野菜の水分だけで煮込むため、素材のうま味が凝縮された深い味わいに仕上がります。
材料(4人分)
- 鶏もも肉:400g(一口大に切る)
- 玉ねぎ:2個(薄切り)
- トマト:2個(ざく切り)
- にんじん:1本(乱切り)
- じゃがいも:2個(一口大)
- カレールウ:4〜5皿分
作り方:内鍋に玉ねぎ、トマトを先に入れ、その上に肉と残りの野菜を重ねます。加圧15分で調理し、減圧後にカレールウを溶かして混ぜれば完成です。
ポイント:水分の多いトマトと玉ねぎを底に敷くのがコツです。焦げ付き防止にもなります。
レシピ2:とろとろ豚の角煮
通常なら数時間かかる角煮も、電気圧力鍋なら加圧20〜25分でとろとろに仕上がります。
材料(3〜4人分)
- 豚バラブロック:500g
- 長ねぎの青い部分:1本分
- しょうがスライス:3〜4枚
- しょうゆ:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 酒:大さじ3
- 水:200ml
作り方:豚バラは4cm幅に切り、フライパンで表面を焼きます。内鍋に肉と調味料、水、ねぎ、しょうがを入れ、加圧25分で調理。減圧後にねぎとしょうがを取り除いて完成です。
ポイント:事前にフライパンで焼き目をつけることで、余分な脂が落ち、香ばしさも加わります。下ゆでなしでも十分やわらかくなります。
レシピ3:鶏手羽元のさっぱり煮
お酢の効果で骨からホロッと外れるほどやわらかくなる手羽元のさっぱり煮は、食欲のない日にもぴったりです。
材料(3〜4人分)
- 鶏手羽元:8〜10本
- ゆで卵:4個
- 酢:100ml
- しょうゆ:100ml
- 砂糖:大さじ3
- にんにく:1かけ
作り方:手羽元と調味料を内鍋に入れ、加圧15分。減圧後にゆで卵を加えて保温で10分ほど味をなじませます。
レシピ4:肉じゃが
家庭料理の定番・肉じゃがも、電気圧力鍋なら煮崩れしにくく、味がしっかり染みた仕上がりになります。
材料(4人分)
- 牛薄切り肉(または豚):200g
- じゃがいも:3個
- にんじん:1本
- 玉ねぎ:1個
- しらたき:1袋
- だし汁:200ml
- しょうゆ:大さじ3、砂糖:大さじ2、みりん:大さじ2、酒:大さじ2
作り方:すべての材料と調味料を内鍋に入れ、加圧8分で調理します。加圧時間が短いのがポイントで、減圧中にじんわりと味が染み込みます。
レシピ5:具だくさん豚汁
野菜がたっぷり摂れる豚汁は、電気圧力鍋を使うと根菜が芯までやわらかくなります。
材料(4人分)
- 豚こま切れ肉:150g
- 大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、長ねぎ:各適量
- だし汁:600ml
- 味噌:大さじ3〜4
作り方:味噌以外の材料をすべて内鍋に入れ、加圧5分。減圧後に味噌を溶き入れて完成です。
味噌は加圧後に入れましょう
味噌を加圧前に入れると風味が飛んでしまいます。減圧が完了してフタを開けてから溶き入れるのが、おいしく仕上げるための鉄則です。同様に、仕上げに加える調味料(バター、レモン汁など)も加圧後に加えてください。
レシピ6:炊飯器いらずの炊き込みご飯
電気圧力鍋は炊飯も得意です。特に炊き込みご飯は、具材にしっかり味が染みて、ふっくらもちもちに炊き上がります。
材料(3合分)
- 米:3合(洗って30分浸水)
- 鶏もも肉:150g、にんじん:1/2本、しめじ:1/2株、油揚げ:1枚
- しょうゆ:大さじ2、酒:大さじ2、みりん:大さじ1、だし汁:規定量
作り方:内鍋に米と調味料を入れただし汁を規定量まで注ぎ、具材を上に乗せます。炊飯モード、またはお使いの機種の炊飯設定で炊き上げてください。
レシピ7:丸ごと玉ねぎのスープ
玉ねぎを丸ごと煮込むだけのシンプルなスープですが、とろとろに甘くなった玉ねぎは感動のおいしさです。
材料(4人分)
- 玉ねぎ:4個(皮をむいて上下を切り落とし、十字に切れ目を入れる)
- ベーコン:4枚
- コンソメ:2個
- 水:500ml
- 塩こしょう:適量
作り方:内鍋にすべて入れて加圧10分。器に盛り、お好みでパセリや粉チーズを振ります。
レシピ8:サバの味噌煮
魚料理が苦手な方でも、電気圧力鍋なら簡単です。骨までやわらかくなるので、小さなお子さんにも安心して出せます。
材料(2人分)
- サバ切り身:2切れ
- しょうが:1かけ(薄切り)
- 味噌:大さじ2、砂糖:大さじ1、酒:大さじ2、みりん:大さじ1、水:100ml
作り方:サバに熱湯をかけて臭みを取り(霜降り)、味噌以外の調味料と水、しょうがを内鍋に入れます。加圧20分で調理し、減圧後に味噌を溶き入れて保温5分で完成。
レシピ9:かぼちゃの煮物
煮崩れしやすいかぼちゃも、電気圧力鍋なら短時間の加圧で形を保ちつつ、しっかりホクホクに仕上がります。
材料(4人分)
- かぼちゃ:1/4個(種を取り、一口大に切る)
- だし汁:150ml
- しょうゆ:大さじ1、砂糖:大さじ1.5、みりん:大さじ1
作り方:内鍋に調味料とだし汁を入れ、かぼちゃを皮目を下にして並べます。加圧3分で完成です。加圧時間が短いので、やりすぎに注意してください。
レシピ10:なめらかプリン
おかずだけでなく、デザートも電気圧力鍋で作れます。蒸し機能を使えば、なめらかな食感のプリンが手軽に楽しめます。
材料(プリンカップ4個分)
- 卵:2個
- 牛乳:250ml
- 砂糖:大さじ3
- バニラエッセンス:少々
- カラメルソース:市販品または砂糖大さじ3と水大さじ1で自作
作り方:カップにカラメルソースを入れ、卵液(卵・牛乳・砂糖・バニラエッセンスを混ぜて濾したもの)を注ぎます。アルミホイルでフタをして内鍋にセットし、水を1カップ加えて加圧5分。自然減圧後、冷蔵庫で冷やしてできあがりです。
初心者がやりがちな失敗と対策
失敗1:食材が硬いまま仕上がる
加圧時間が短すぎると、食材に火が通りきらないことがあります。特に根菜類や肉の塊は注意が必要です。対策としては、食材を小さめに切ることと、レシピどおりの加圧時間を守ることが大切です。また、食材を詰めすぎると均一に加熱されないため、内鍋のMAXラインを必ず守りましょう。
失敗2:煮込み料理が焦げ付く
水分が少なすぎると、鍋底が焦げ付く原因になります。無水調理をする場合でも、水分の多い野菜(トマト、玉ねぎなど)を鍋底に敷くことが重要です。また、カレーやシチューのルウ、片栗粉などとろみのある調味料は必ず加圧後に加えるようにしてください。
失敗3:味が薄い・濃すぎる
通常の鍋料理よりも水分の蒸発が少ないため、調味料は控えめにするのが基本です。最初は薄めに味付けし、加圧後に味を見てから調整すると失敗が減ります。逆に、しっかり味を染み込ませたい場合は、保温機能を使って10〜15分ほど放置すると、冷める過程で味が染み込みます。
失敗4:フタが開かない
調理後にフタが開かない場合は、鍋内にまだ圧力が残っている状態です。安全装置が作動しているため無理に開けようとせず、圧力表示ピンが完全に下がるまで待ってください。急いでいる場合は、機種によっては手動で蒸気を逃がす「急速減圧」が可能です。取扱説明書を確認しましょう。
困ったときは取扱説明書を確認
電気圧力鍋はメーカーや機種によって機能や操作方法が異なります。加圧時間の目安、使用できる食材の制限、お手入れ方法などは、お使いの機種の取扱説明書に従うのが確実です。レシピサイトの情報と自分の機種の仕様に違いがないか、一度確認しておくと安心です。
電気圧力鍋を選ぶときのポイント
容量の目安
電気圧力鍋を選ぶ際に最も重要なのが容量です。目安は以下のとおりです。
- 1〜2人暮らし:2〜3リットル
- 3〜4人家族:3〜4リットル
- 5人以上・作り置き派:5リットル以上
カレーやスープなどをまとめて作りたい場合は、家族の人数+1リットルを目安にすると余裕があります。
あると便利な機能
基本の圧力調理に加えて、以下の機能があると料理の幅が広がります。
- 予約調理機能:朝セットして帰宅時に出来上がり
- 低温調理機能:ローストビーフやサラダチキンが作れる
- 無水調理モード:素材の味を活かしたヘルシー料理に
- 自動メニュー:ボタン一つでレシピどおりの仕上がりに
- 炊飯機能:炊飯器の代わりにもなり、キッチンスペースを節約できる
人気の電気圧力鍋
電気圧力鍋は各メーカーからさまざまなモデルが発売されています。初心者には、操作がシンプルで自動メニューが充実したモデルがおすすめです。内鍋がフッ素コーティングされたものを選ぶと、お手入れも格段にラクになります。
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コンパクトタイプの電気圧力鍋
一人暮らしや少人数の家庭には、コンパクトタイプの電気圧力鍋が向いています。2リットル前後のサイズなら置き場所にも困りません。副菜やスープを1品追加したいときにもサッと使えて重宝します。
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大容量タイプの電気圧力鍋
家族が多い方や週末にまとめて作り置きをしたい方には、大容量タイプが便利です。一度にたくさん作れるので、カレーやシチュー、おでんなどの大鍋料理もお手のものです。
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もっとおいしく作るためのコツ
食材の切り方と下準備
電気圧力鍋で上手に調理するためには、食材の切り方がとても重要です。
- 肉類:大きめに切ってOK。表面を焼いてから入れると、うま味が閉じ込められる
- 根菜:大きさをそろえて切ると、均一に火が通る
- 葉物野菜:加圧に向かないため、減圧後に加えて余熱で火を通す
- 魚の切り身:煮崩れ防止に、熱湯をかけて霜降りしてから入れる
調味料を入れるタイミング
調味料によって入れるタイミングを変えることで、仕上がりに大きな差が出ます。
- 加圧前に入れるもの:しょうゆ、砂糖、酒、みりん、塩、コンソメ、だし汁
- 加圧後に入れるもの:味噌、カレールウ、シチューのルウ、バター、酢(風味を残したい場合)、片栗粉
基本的に、とろみが出る調味料や風味が飛びやすい調味料は加圧後と覚えておけば間違いありません。
お手入れを簡単にするコツ
電気圧力鍋を長く快適に使うために、日頃のお手入れも大切です。
- 使用後は毎回パッキンを外して洗う:においや汚れの蓄積を防げる
- 圧力弁やおもりの部分は、食材のかけらが詰まっていないか確認する
- 内鍋はやわらかいスポンジで洗う:金属たわしはコーティングを傷つけるため避ける
- においが気になるときは、水にレモン汁を加えて加圧5分で蒸気洗浄する
便利なアクセサリーと関連アイテム
電気圧力鍋用の内鍋・パッキン
内鍋やパッキンは消耗品です。特にパッキンは使い続けると弾力が低下し、蒸気漏れの原因になることがあります。予備を用意しておくと安心です。また、内鍋を2つ持っておけば、料理を入れ替えて連続で調理できるため効率が上がります。
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時短に役立つカット野菜・ミールキット
忙しい日には、あらかじめカットされた野菜やミールキットを活用するのもおすすめです。材料を切る手間が省けるので、電気圧力鍋に入れてボタンを押すだけで完成します。週末の作り置き用に冷凍カット野菜をストックしておくのも賢い方法です。
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レシピブック
電気圧力鍋に付属のレシピブックだけでは物足りないという方には、市販のレシピ本もおすすめです。電気圧力鍋に特化したレシピ本なら、加圧時間や水分量が明確に記載されているため、初心者でも迷わず調理できます。
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まとめ
電気圧力鍋を使いこなすためのポイントを振り返ります。
- 材料を入れてボタンを押すだけの「ほったらかし調理」が最大の魅力
- 無水カレー、角煮、肉じゃがなど定番料理が簡単においしく作れる
- とろみのある調味料や味噌は加圧後に入れるのが鉄則
- 食材の切り方をそろえ、MAXラインを守ることで失敗を防げる
- 加圧時間だけでなく、予熱・減圧の時間も考慮して調理を始める
- パッキンや圧力弁の日頃のお手入れが長く使うコツ
電気圧力鍋は、忙しい毎日の中で「おいしいものを食べたい」という気持ちに応えてくれる心強い味方です。まずは今回ご紹介した10のレシピの中から、気になるものを1品試してみてください。一度そのおいしさと手軽さを体験すれば、きっと毎日の献立づくりが楽しくなるはずです。
週末の作り置きにも活躍
電気圧力鍋で作った煮込み料理は、冷蔵で3〜4日、冷凍で2〜3週間ほど保存できるものが多いです。週末にまとめて数品作っておけば、平日の夕食準備が格段にラクになります。保存する際は、清潔な容器に移してしっかりフタをしてください。
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